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| 1. 「ジャパ・フィジ・キィウィの独り言」誕生秘話 |
最近、自分は何人だろうと考えてしまうことがある。国籍から言えば、日本人。父と母の話に間違いがなければ、純粋な100%の日本人。でも、どうやら日本にいた頃の日本人の感覚はどんどん薄れてきて、物の考え方や生活がニュージーランド人化してきているような気がする。近所の人に、「もう、すっかりキィウィ(ニュージーランド人)ね」と言われることもあるが、私が本当にネイティブのニュージーランド人として受け入れられることはない。だって私は日本人なんだもの。と考え始めると、どうやら私は、日本人でもニュージーランド人でもない、新たな人種になってしまったような気がする。しかも、時々、日本より、ニュージーランドより、たった二年間暮らしただけのフィジーの感覚が、他の感覚を圧倒して、前面に出てくることがある。そう、私の中には、フィジー時代に見につけた感覚もしっかり生き続けている。この、英語でいうなら「In between」という感覚。これを私は「ジャパ・フィジ・キィウィ」の感覚と呼ぶことにした。そして、そんな感覚を持つ私はジャパ・フィジ・キィウィ人。そんな私のジャパ・フィジ・キィウィな毎日を、ジャパ・フィジ・キィウィ的な感覚でお送りするのが、この「ジャパ・フィジ・キィウィの独り言」。
ジャパ・フィジ・キィウィ人である前に、私は私であり、35歳の女であり、独身であり、生まれ育った国を離れて海外に生きている人間である。それぞれの私が抱える喜怒哀楽は、私の毎日を飽きの来ない変化に富んだものにしてくれている。
1年半前、一人でビジネスを始め、新たな生活パターンが始まった。収入にこだわらなければ、引き受ける仕事を自分で選び、仕事のやり方は自分で決め、自分自身が納得出来る仕事をする環境が整った。でも、仕事の全てを自分で決めることが出来るようになると、これはこれで、かなり大変。試行錯誤を繰り返しながら今日まで来て、まだ、心のどこかに迷いはあるし、はっきりと進む方向を決めることが出来ないでいる。
そんな時、ずっと無視し続けてきた自分の心の中の声が聞こえてきてしまった。「書け〜書け〜」というその声。そう、私はずっと、作家になることを夢見てきた。でも、いつも、その心の声が聞こえそうになると、「まずは生活費を確保することの方が大切だから」とか、「将来、いろんな話を書くことが出来るように、今はネタ集めの期間。いっぱいいろんなことを経験して、書き始めるのは60歳くらいからでも充分」とか、とにかく、その時々でいろんな理由を見つけては、自分の心の声を聞かないようにしてきた。
でも、ついに気付いてしまった。書き始めようとしない本当の理由は、失敗するのが怖いだけ。真剣に挑戦してみた時に、自分には「書く」才能がないという評価を受けてしまうかもしれないことが、怖かっただけ。失敗は成功の元。失敗によって人は学ぶことが出来るんだから、成功が約束されていることばかりしていては駄目!と言いつつ、失敗したくないことには、チャレンジしてこなかったような気がする。
どうしてそんなに書きたいのか、自分自身に聞いてみた。 「書きたいことがいっぱいあるから。」「頭の中にある、今まで学んだ知識や経験、ジャパ・フィジ・キィウィだから出来る考え方、今の私だから出来る考え方、そういった全てを、”形”にして残しておきたいから。」「残された時間が、後数日しかないと言われた時に、一番後悔しそうなのは、自分の頭の中にあるたくさんのストーリーを、形にして残せないことのような気がするから。」 ということは、どうやら、書くことによって成功するか失敗するかは問題ではないようだ。
羊の国で向かえる年女の2003年。こうして私は書き始めることにしてしまった…。次号につづく
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8. ここが変だよ日本の電話?
7. ニュースが報道を、いや、報道がニュースを作る?
6. 時間の流れ−1日の長さ
5. 女35歳・独身・海外に生きるということ
4. 海外に暮らす日本人であること
3. そんな私は近所の不審人物?
2. 今まで出会った人たちへ
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